トリシューラについて
さて、人気投票でストラクチャー権を勝ち取った氷結界について情報が出た。
案の定、トリシューラだった。
いや、ほか2種も氷結界の既存カードを意識したいいカードだったとは思う。どうなるかはわからないが……。
ドラグニティは設定上トリシューラ暴走の同時期にDT世界に存在し、近年の新規により対立していたことがわかっている。封印にも十分貢献したらしい。
「氷結界の龍 トリシューラ」は現代でも通用するその強さから各デッキがこぞって使用していたが、当時のドラグニティでも「レベル9のドラグニティナイト」として活躍していた(エクストラの選択肢がまだ少なくレベル5シンクロなども選択肢となっており、「ヴェルズ・オピオン」などが現役だった時期も近かったため、メインからレギオンが採用されていたので、レギオン+ファランクスにガルーダやゼピュロスを足すことで十分実用範囲でシンクロ召喚できた)。
何が言いたいかというと、そんな因縁浅からぬトリシューラの新規には新戦力としても対立テーマとしても非常に関心があるという話。
せっかくなのでドラグニティで使用する場合、あるいは使用される場合について検討してみる。
氷結界の還零龍 トリシューラ
水属性
レベル11
ドラゴン族/シンクロ/効果
チューナー+チューナー以外のモンスター2体以上
このカードの②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがS召喚に成功した時に発動できる。相手フィールドのカードを3枚まで選んで除外する。②:S召喚したこのカードが相手によって破壊された場合に発動できる。自分のEXデッキ・墓地から「氷結界の龍 トリシューラ」1体を選び、攻撃力を3300にして特殊召喚する。相手フィールドに表側表示モンスターが存在する場合、さらにそれらのモンスターは、攻撃力が半分になり、効果は無効化される。
ATK/2700 DEF/2000
「レベル11のドラグニティナイト」ここに誕生である。
素材指定は「氷結界の龍 トリシューラ」と同じでレベルが2つ上がった形となっている。ステータスは完全に一致。効果は手札、墓地、フィールドから選んでいたものがフィールドのみにまとまり、後続を出す効果とおまけがついた形となっている。除外に後続と対立していたアスカロンの効果にもよく似ていてドラグニティナイトみを感じる。あちらとは違ってシンクロ召喚扱いではないため「氷結界の龍 トリシューラ」の効果は使用できない。
手札、墓地に影響を及ぼし「相手のこれから作る」の戦術に対して攻撃できた「氷結界の龍 トリシューラ」に対して、「相手がこれまで作った」フィールドへの攻撃に特化した効果となっている。希望を摘み取る絶望の象徴だったトリシューラに一体何があったのか……。ともあれその性質上、先手を打つのではなく後手でつぶすことに向いている。
ドラグニティではアスカロンが担う役割だが、対象を取らず、コストを消費せず、何よりもシンクロ召喚時誘発効果である点で差別化が図れる。
端的にいうと、疾風に「リビングデッドの呼び声」などの特殊召喚をチェーンすることで相手ターンにたたきつけることができる。素材はギザームにレベル4鳥獣2体をつけることで成立し、元々ギザームを多く採用するレベル7シンクロ軸の疾風重視構築では容易に成立させることができる。『時の任意効果』であるためチェーン発動してしまうとタイミングを逃すが、相手次第では大きな戦果を挙げることができるだろう。
それを除いてもギザームを1枚さしておくことにはなるが、後手から返す有力な選択肢となる。基本的に②の効果は無いものとして扱うことにはなるが、レギオンを採用している場合はレギオン+ファランクスにレベル4鳥獣かミスティルかで使い分け、②の効果を狙うこともできる。
総じて最小限の工夫で出せる有能な選択肢といえる。
一方で、ドラグニティの対抗テーマとしてみた場合、このカードはレベル10ドラグニティナイトとのエース勝負は高確率で殴り負けるカードでもある。
まず攻撃力は2700、レベル10ドラグニティナイトはどちらも3300あるためシンプルに殴り負ける。
次に効果。①の効果はアスカロンに対して後出しすればもちろん通る。破壊しないため後続も出ない。だがそれは同じことを相手からされるということでもあり、後出し有意の実質あいこである。アラドヴァルに至っては後出しの①も先出しの②も打ち消され何もできない。同打点の後続と半減で打点で殴り勝てるようにする頼みの効果②も破壊されなければ意味はない……。
前半で語った通りドラグニティで有効活用しやすいこともあり、ドラグニティに調伏され従う「ドラグニティナイト-トリシューラLv11」なのではないかと思ったり……。